大阪教育大学附属池田小学校事件から丸19年、川崎登戸事件から1年近く経ちました。

私たちは「川崎登戸事件」で出さなかった研究レポートを持っています。なぜ出さなかったかは、そのとき起こった前に書いたような清永奈穂へのSNSを使っての執拗な誹謗中傷がありました。何を囁かれるか分からない怖さ。

また大阪教育大学事件に関しても研究所特別顧問の突然の病のため、作成されていた研究所実査レポートを世の中に出す機会を失ったと言うクシデントがありました。このレポートの一部は、後に行われた川崎登戸事件を契機とする文科省教育研究所研究のヒヤリングに出しました。

そこで「まとめて」両者に共通する防止に関わる二つの答えを言っておきます。

❶「5分間頑張れ」

警察は、全くの遠隔地にある山や海辺の学校を除いて、何があっても今はおよそ5分間(パトカー到着全国平均時間。レスポンスタイム)で来ます。大阪教育大事件の時は、もう少し長くて6~7分。でもそのくらいの時間で来るのです。ですから私たちは、この5分間を耐えて「子どもを全力」で護れば良いのです。

5分間。その5分間を耐える当事者の「気概」と「その時どうする」の「臨戦的備え」を固めねばなりません。大阪教育大、川崎登戸のカリタス学園、その時の当事者に事件当日この二つがあったか。また学校の中に事件発生直後即座に警察に「ためらわず」に通報する組織も必要ですが、事件当日、そうした組織が有ったか。もうこういうことは私たちは、全国で話し続け、特に静岡では県やボランティアに徹底した講習を行っています。静岡にボランティアの小窓指導を見に来てください。素晴らしいものがあります。

❷そのとき「犯罪者が嫌がることをせよ」

子どもを襲う犯罪者が嫌がることは、自分の行動を阻止する(頑として前に進めさせない)臨戦的な「強力な武器を持ったイヤな相手」(元犯罪者表現)が現れることです。どうでしょう。大阪教育大学やカリタス学園では、未だに「さすまた」を用意していません?それで対応しようと構えていません?あれは「だめな武器」の代表です。犯罪者は、怖がりません(「絶対」と表現できます。犯罪者と屈強なボランティア参加の実験で調査証明済み)。プロの警察官が使用しても二人三人がかりでなくては「さすまた」を使った制圧は無理でしょう。それよりも「竹ぼうき」。1本の高価な「さすまた」(5万円ほど)を職員室に飾って置くより、そのお金で「学校や通学路の要所」に複数の竹ぼうき(800円ほど)を備える。例えば3本の竹ぼうきを正面・左右横手から突きつけられた犯罪者とボランティアは、全員「参った。やめてくれ」と言いました。普段の時は、その竹ぼうきで校庭や通学路を掃除していれば良いのです。静岡県で行った教師対象「竹ぼうき講習会」の様子をお伝えしておきます(参考、別添講習会風景写真)。「たかが竹ぼうき」と侮ってはなりません。実際にやってみてください。たいせつなことは、子どもを護ろうと竹ぼうきを侵入者に「突きつけるホンの小さな勇気」です。

(文責 清永奈穂      2020・06。07)