私どもの研究所は、これまで通学路を中心とする子どもの犯罪被害防止(安全安心)と地震時の安全行動を中心に研究を進めてきました。「いじめ」「虐待」「外国人問題」などについても本研究所の特別顧問である清永賢二が警察庁科学警察研究所や大学(ロンドン大学での研究も入る)時代を通し長年関わってきており、国内外の文献や事件事例などの膨大な資料が積み上がっています。私自身、清永の下でデータ袖手/整理に従事しました。

今回、都内某自治体の市民向け防犯冊子づくりの中で「児童虐待からの安全安心」を入れました。

その中では乳児期から小学生期までの子どもを一緒にして記述しました。

そこでこれまでの調査及び国内/国外の文献を基に、虐待に走る保護者等の行動抑止のための2つの基準、虐待行動でなく犯罪行動と認定された事例から導き出した基礎的行動基準をかかげました。虐待を専門的に扱っている方に基準を検討してもらいましたが、「妥当」の結果を頂きました。

その基礎的行動基準を保護者に具体的に適応するには、「子ども」あるいは「児童」ではなく、矢張り発達段階に沿って区分された詳細なプログラム開発の必要が確認されました。

調査をかさねつつ今年の9月までに「乳児期」のプログラムグラムを作成したいと研究員間でテレワークしています。これが完成したら次は「幼児期の虐待防止」です。

(文責 清永奈穂      2020・05・28)