私は、このウイルス禍を契機に日本の構造的変革を求める。ただしその変革は「後ろ向き」であってはならない。あくまでも合理性を突きつめ、前に進みゆくためのものであり、人間がこれまでの歴史で繰り返した愚行を反省し、ようやく勝ち取り積み上げてきた英知の上に成されるものであらねばならない。
恐ろしいことは、愚かさは「それが楽だ」という理由から迎合されるものであり、伝染するものであると言うことだ。「前」に創造的に進む苦しさ苦さよりも、「後ろ」を振り返り、それを再度なぞることの安易さを人間は得てして選ぶ。
私は最近つくづく思う。私の人生において、一歩ではなく、半歩の前進を見ることができれば幸いだと。
(文責 清永賢二 2020・05・11)