まだまだ書きたいことお伝えしたことがたくさんありますが、後は自主研究レポート「川崎登戸事件報告」で致すことにします。そこではこれまで書いてきたことを編集しながら(何せ事件に追われ書き通すことが目的化したため、整合性がありません。また図表を載せたいのにうまく操作できなかった。)、ここに書けなかったことを挿入しながら纏めたいと思います。
最後にこれからの対応として政府案が提示されました。その策に触れておきたいと思います。
私自身、内閣府や警察庁の子ども安全検討委員会の一員として参加し、乏しい知恵を絞っています。なかなかピタッと来る対策を提案できません。子どもたちに申し訳ない気持ちに陥ります。
既にほとんどの案が出されつくしたのでは、という思いも致します。
ですからこれからは、その出された安全の中から、その時その地域その子どもそしてその事件に応じた案を地道にかつ着実にそして持続的に実現してゆく以外にないのではないか、と思っております。
そうした上に立っての感想です。
ネット情報では、以下のような策が大筋示されたようです。
(1)子どもの登下校時の見守り強化
(2)その方策として警察官の見回りをさらに丁寧に、して退職警察官の活用
(3)その時に備え刺すまたや防刃ベストを用意
といったところでしょうか。
この登戸事件は、通学バスの停留所で発生した事件です。上記3つの方針は、その時その地域その子どもそしてその事件を踏まえ「こうした事件は二度と起こさせないぞ!」という覚悟を込めた提案となっているでしょうか。
こういう類の事件は防げない、という思考停止が先にあっての結論という思いがします。
やることはたくさんある。
(1)学校は通学バスの停留所をグラウンドの延長ととらえる(全通学路ではありません。スポット)。
(2)そのため学校安全管理規則を整え直す。
(3)こうしたことにより学校当局にそのスッポトに対する安全管理の当事者意識を持たせる。
(4)同時にそこでの子どもの安全確保のための方策を学校あるいは地域自治体教育委員会ごとに検討させる(スポットの環境は地域ごとに異なる)。
(5)抑える要点は、三つ。
一つは、地域に愛されるスポットとなるよう学校に努めさせる(はっきり言って大勢の児童生徒学生等が朝道いっぱいを占拠!しているのは、地域の人にとり大迷惑な場合が多い。必然的にそのスポットは、地域に住む人からは浮いてしまっている)。
(6)二つは、犯罪者と対峙した時、ともかく時間を稼ぐことができるよう工夫する。
今回事件のように両手に長大な凶刃を持った犯罪者と対峙し取り押さえることは警察官でも無理。だいたいすべてのスポットに警察官を丁寧に見回らせるなどできない。しかし先の稿の述べたように「時間を稼ぐ」ことはできる。その時間稼ぎをどうするかを考えマニュアル化し、いざという時に備える。
(7)三つめは、子どもたちに「こうしたその時に遭遇する」前に不審者・危ない人を見分ける力、遭遇してしまったときに逃げる力、かわす力、何よりも「その時どうする」といった一瞬の自己判断・決断・実行ができる力を身に付けさせる安全教育を普段からしっかり行う。
日本は、こうした安全教育が必要な時代に入ったのです。
いかがでしょうか。このような地味な工夫を積みと重ねない限り「また!」の事態にやがていつかは顔を合わせることをわたくし達は恐れます。
生意気なことを長々と書き綴ってきました。お許しください。私どもは、先の稿でも採算書きましたが、犯罪被害に遭遇し涙を浮かべる子どもさんが一人でもいる限り、その子のい前に共に立ち続ける覚悟です。
知恵もお金もないが、大切な友人や仲間が大勢いてくれる悦びを抱きしめさせてくれた登戸児童殺傷事件でした。また叱咤激励してくださった多くの方々にお礼を申しあげます。
(文責 清永奈穂 八手紘子 清永賢二 2,019・06・30)